投稿日:2025.08.15

ヒアルロン酸を入れ続けるとどうなる?リスクや副作用、デメリット解説

「ヒアルロン酸を入れ続けるとどうなる?」

「入れ続けることで将来的にたるんだり、健康被害がないか不安…」

ヒアルロン酸注入を繰り返すことに関して、こうしたご質問をよくいただきます。

この記事ではヒアルロン酸を入れ続けることで起こり得るリスクやデメリット、さらに安全に治療を継続するための推奨間隔について、ヒアルロン酸注入専門クリニックの立場から詳しく解説します。

ヒアルロン酸は入れ続ける必要がある

ヒアルロン酸注入の効果を維持するには、打ち続ける必要があります。

私たちの肌は、加齢とともに骨や筋肉、脂肪が減少し、さらにコラーゲンやエラスチンをつくる細胞の働きも低下します。

こうした土台と弾力成分の変化が重なり、しわやたるみが進行します。

そこで、ヒアルロン酸注入を行うと内側からボリュームを補うことができ、シワの改善やリフトアップ効果を実感できます。

ただし、体内と同じ状態のヒアルロン酸では速やかに吸収されてしまうため、製剤には分解されにくくする工夫(架橋)が施されており、この技術により効果の持続期間が延長されています。それでも注入されたヒアルロン酸は体内で徐々に吸収され、永続的な効果は期待できません。効果を維持するには定期的な注入が必要です。

ヒアルロン酸を入れ続けることの健康被害は基本的にない

ヒアルロン酸を入れ続けるとどうなるか、健康被害はないかという心配は、結論から申し上げると、基本的にありません。

ヒアルロン酸は人体に存在する成分です。体内で生成・分解される性質があることから、ヒアルロン酸製剤を注入しても、いずれ時間経過とともに分解・吸収されます。

永久的に体内に残留することがないため、適切な量と頻度を守れば、長期的な健康への影響はほとんどないと考えられています。

ヒアルロン酸を入れ続けると起こりうるリスク

ヒアルロン酸注入自体は安全性の高い治療法ですが、繰り返し注入することで以下のようなリスクが生じる可能性があります。

  • 全体のバランスが崩れる

特定の部位のみに繰り返し注入を行うと、その部位だけが若返った印象になり、顔全体のバランスが崩れてしまう可能性があります。ヒアルロン酸注入は顔全体のバランスを考慮して注入すべきです。

  • 表情が不自然になる

ヒアルロン酸は、表情筋の働きを直接阻害することはありません。しかし、硬いヒアルロン酸を特定の部位に過剰に注入すると、可動が制限されて一時的に自然な表情を作りにくくなるリスクや違和感を与える可能性があります。

  • ヒアル顔になる

ヒアルロン酸注入を繰り返すうちに、注入後の自分の顔に見慣れてしまい、徐々に美的感覚がずれてしまうことがあります。結果、「もっと入れたい」という欲求が生まれ、いつの間にか一般的な美的感覚を逸脱したいわゆる「ヒアル顔」になってしまうリスクがあります。

  • 血流障害が起こる

頻繁な注入や医師の技術不足により、血管閉塞が起こる可能性があります。これらのリスクのほとんどは、カウンセリングが不十分だったり、医師の技術不足だったりといったことが原因です。

部位別にどうなる?

以下は、ヒアルロン酸の部位ごとの過剰注入リスクの一例です。このような状態になっていたら、要注意です。

  • 鼻:鼻筋を高くするために大量のヒアルロン酸を注入すると、製剤が横に広がり、鼻根部が太く見えてしまう可能性があります。適切な硬さと量の製剤選定が重要です。

  • 顎:鼻と同様、顎のラインを整えるための注入を繰り返すと、ヒアルロン酸が横に広がり、顎が太く見えてしまう場合があります。

  • 涙袋:涙袋にヒアルロン酸を入れすぎると、目元が腫れぼったく見えたり、青白く透けて見える「チンダル現象」が起こったりする可能性があります。さらに、皮膚が伸びてしまい、将来的にシワやたるみができる危険性もあります。

  • ほうれい線:ほうれい線のみに集中的に注入すると、皮膚が不自然に盛り上がり、頬や口周りとのバランスが崩れてしまう恐れがあります。

ヒアルロン酸を入れ続けると副作用が都度起こる

ヒアルロン酸注入は比較的安全な治療ですが、施術の度に一定の副作用やリスクが伴います。

【一般的な副作用】

  • 腫れ・内出血

注射針を刺すことにより、施術部位に腫れや内出血が生じる場合があります。腫れは数日で自然に軽快し、内出血は1~3週間で自然に吸収されます

  • 仕上がりの左右差

注入量や位置の微細な違いにより、わずかな左右差が生じる可能性があります。

【重篤な副作用】

  • 血管閉塞

稀に、ヒアルロン酸が血管内に入り込むことで、血流障害が生じる可能性があります。動脈が閉塞すると、細胞に必要な酸素や栄養が行き渡らなくなり、最悪の場合、皮膚の壊死や失明などの重篤な合併症を引き起こす恐れがあります。ただし、十分な知識と技術、経験を持つ医師による適切な治療であれば、発生する可能性は極めて低いと考えられています。

  • 遅発性有害事象

ヒアルロン酸注入から1ヶ月~1年後に、しこり、赤み、腫れなどを伴う「遅発性有害事象」が現れることもあります。これらの症状が現れた場合は、速やかに医療機関を受診してください。

(関連記事)ヒアルロン酸注入のダウンタイム症状について、詳しくは以下の記事をご参照ください。

(関連記事)ヒアルロン酸注入から1ヶ月~1年後に、しこり、赤み、腫れなどを伴う「遅発性有害事象」があらわれることもあります。詳しくは以下の記事をご参照ください。

ヒアルロン酸を入れ続けるための適切な頻度

安全にヒアルロン酸を入れ続けるには、適切な注入頻度を守ることが大切です。

ヒアルロン酸の持続期間は、使用する製剤の種類や量、注入部位によって異なりますが、一般的には6ヶ月から24ヶ月程度とされています。注入量は、減少した分を補うことを目安に注入すれば、過剰注入を防げるでしょう。

周囲から違和感なく効果を持続させるには、信頼できる医師と相談のうえ、注入スケジュールや注入量を調整することが大切です。

(関連記事)ヒアルロン酸の持続期間について、詳しくは以下の記事をご覧ください。

ヒアルロン酸を入れ続けても後悔しないためのポイント

安全で満足のいく結果を得るためには、以下のポイントを押さえることが大切です。

  • 信頼できるクリニックの選択

豊富な実績と症例数を持つクリニックを選ぶことが重要です。また、万が一の副作用や希望と異なる仕上がりになった場合に備え、アフターフォロー体制が整っているクリニックを選びましょう。

  • 品質の良い製剤の使用

公的機関に安全性が確認された、アラガンなどの信頼できるメーカーの製剤を使用することをお勧めします。価格だけでなく、製剤の品質にも注意を払うことが大切です。

  • 適切な治療間隔の遵守

同じクリニックで継続的に治療を受け、医師と相談しながら適切な間隔で治療を続けることが重要です。

  • 第三者の意見を参考にする

過剰注入を防ぐため、自分の感覚だけでなく医師や信頼できる第三者の客観的な意見を参考にすることが大切です。不自然な仕上がりになっていないか、どの部位に注入が必要かなど、専門家のアドバイスを積極的に求めましょう。

ヒアルロン酸注入ならフィラークリニック

ヒアルロン酸は基本的に入れ続けても問題ありません。ただし、過剰な注入によって、リスクを生じることはあります。リスクを避けるポイントは、信頼できる医師や製剤を選ぶこと。

フィラークリニックは、数少ないヒアルロン酸注入専門クリニックとして、豊富な経験とデータに基づいた安全で自然な仕上がりを提供しています。患者様の骨格や肌質に最適な治療プランをご提案し、適切な治療間隔や注入量について、丁寧にアドバイスいたします。

ヒアルロン酸注入に関するご不安やご質問がございましたら、いつでもお気軽にご相談ください。

監修医

福岡院院長 笠 智就
フィラークリニック 福岡院院長
笠 智就

香川大学医学部卒業後、整形外科・大手美容外科を経て、
2023年10月よりフィラークリニック福岡院の院長を務めております。
月間200症例以上のヒアルロン酸注入を行っており、
クマ取りをはじめトータルアンチエイジングを得意としています。
自然に、でもしっかり効果を出すために、
解剖学的な知識を元に「どう入れるか」にとことんこだわった治療を行っています。

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