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「ヒアルロン酸のダウンタイム症状や期間は?」「日常生活に支障はある?治療後のスケジュールを立てたい」
初めてのヒアルロン酸注入を前に、このような疑問を浮かべる方は多いものです。
この記事では、ダウンタイム中の過ごし方を詳しく知りたい、症状を最小限に抑えたい、長引かせたくないという方のために、注入専門クリニックの立場から、ヒアルロン酸を定着させるための適切なダウンタイムの過ごし方、やってはいけないことについて解説します。
ヒアルロン酸注入は、ヒアルロン酸を皮膚または皮膚下の組織に注入することで、顔全体のバランスを整える治療です。
注入部位や深さによって、しわやたるみの改善、ボリュームアップ、パーツバランスを整えるなどの目的に対応しています。
ダウンタイムが短く、施術後すぐに日常生活に戻ることができる点が大きなメリットです。
ダウンタイムがほとんどないと言われているヒアルロン酸注入ですが、全く何も起きないわけではありません。
ダウンタイムとは、治療後に元の生活に戻るまでの期間のこと。
ほとんどの場合、メイクやマスクでカバーできる程度の症状ですが、メイクやマスクをしない方にとっては気になることもあるかもしれません。
また、ダウンタイムの症状には個人差があります。
皮膚の状態が良い方や若い方は比較的ダウンタイムが短く済んだり、注入量が増えるとダウンタイムが長引くこともあります。
さらに同じ方でも施術部位によって症状が異なることがあります。
ここでは、一般的なダウンタイム症状や期間を紹介します。
施術直後から数日間続くことが多いですが、通常は数日で軽快します。
軽減しない痛みが24時間以上続く場合や、痛みが強い場合は異常の可能性があります。
施術部位に圧痛や違和感を覚えることがあります。
軽度の痛みは通常の生体反応として起こります。
感染が原因の場合は、痛みが次第に強くなり、腫れや熱感を伴うことがあります。
塞栓(血管が詰まる症状)が原因の場合は、何もしない状態や押したりすると強い痛みがあります。
神経への影響がある場合は、鋭い痛みやピリピリした感覚が生じることもあります。
軽度で徐々に痛みが軽減する場合は、自然に治まることが多いため、様子を見ても問題ありません。
赤みや腫れを伴う場合、強い痛みが続く場合、悪化する場合、軽減しない痛みが24時間以上続く場合は、塞栓や感染など重篤な合併症の場合がありますので、すぐに医師の診察を受けてください。
通常は2~3日以内に軽快します。3日以上続く場合は異常の可能性があります。
施術部位に赤みが出ることがあります。
軽い熱感を伴うことがあります。
3日以上続く場合や熱感が強い場合は感染やアレルギーの可能性があります。
経過観察が基本で、ほとんどの場合は自然に治まります。
3日以上続く場合や熱感がある場合は、感染やアレルギーの可能性があるため、早めにクリニックに相談してください。
施術直後に発生し、数日で軽快します。
遅れて腫れることもあり、その場合は数週間続くことがあります。
軽いむくみや腫れが現れることがあります。
血管性浮腫(アレルギー反応)の場合は、赤みを伴うことがあります。
ヒアルロン酸の吸水作用による一時的な腫れが起こることがあります。
口唇や涙袋は特に腫れやすいです。
経過観察が基本で、自然に治ることがほとんどです。
ただし、3日以上経っても軽減しない場合や遅れてきた場合は、早めにクリニックに相談してください。
1~3週間で自然に吸収されます。
施術後~数日間、施術部位やその周辺に青紫色の内出血が現れることがあります。
時間経過とともに、暗紫色→赤紫色→淡黄色→通常の皮膚色へと変化します。
経過観察が基本で、ほとんどの場合時間とともに自然に消えます。
ただし、強い痛みを伴う場合は、すぐにクリニックに相談してください。
早く消したい場合は、ヘパリン類似物質外用剤を使用する方法があります。
血液をサラサラにする薬(抗血症板剤・抗凝固剤)を服用している方は特に注意が必要です。
1週間ほどでなくなる場合もありますが、不自然な凹凸やしこりは時間が経つにつれて目立つことがあるため注意が必要です。
チンダル現象は、ヒアルロン酸が光を散乱し青白く見えることがあります(特に涙袋や目の下に起こりやすい)不自然な凹凸やしこり(硬結)は、皮膚の浅い部分にヒアルロン酸が入ることで、ボコボコしたり硬く感じることがあります。
軽度であれば経過観察し、1週間ほどで改善することもあります。
局所のマッサージで凹凸が目立たなくなることがあります。
1週間以上もしくは遅れて出てくるしこりや凹凸がある場合は、クリニックに相談してください。
ヒアルロン酸注入後のダウンタイムは目立つものではなく、長くても2週間程度です。
症状は徐々に軽減されます。
しかし、症状が強くなってきた場合や2週間以上症状が引かない場合は、ダウンタイム症状ではない可能性もあります。
稀なケースですが、以下のような重篤な副作用が起こることもゼロではありません。
すぐにクリニックに相談しましょう。
痛み・赤み・腫れが増強し、発熱を伴うことも。
抗生剤治療が必要になる場合がある
血管が圧迫・閉塞されることで、注入部位や周囲が白っぽくなる、紫色になる、強い痛みを伴う。
皮膚の壊死や最悪の場合、失明につながる可能性がある
重篤なアレルギー反応により呼吸困難や血圧低下を引き起こす可能性がある
ヒアルロン酸は注入部位によっても症状の現れやすさが異なります。
部位別の特徴を解説します。
内出血、腫れが起こりやすく、瞼や目の下、眉間に広がることや長引くことがある
カニューレの使用
おでこには血管が豊富に分布しているため、他の部位に比べて内出血や腫れが起こりやすく、ダウンタイムがやや長引くことがあります。
症例がまぶたや目の下、眉間にまで広がるケースも見られます。
気になるダウンタイム中の症状は、前髪のアレンジなどでカバーすることもできますが、そもそも症状を最小限に抑えるためには、施術の際にいくつかの工夫が重要です。
たとえば、鈍針である「カニューレ」を使用することで血管損傷のリスクを軽減でき、注入量を適切にコントロールすることで過度な腫れや違和感を防ぐことができます。
おでこへのヒアルロン酸注入は、2~3cc程度が一般的な目安です。
腫れ、内出血、むくみ、チンダル現象、製剤が流れるトラブル
注入量のコントロール
涙袋は顔の中でも特に繊細なパーツです。
目元の皮膚の厚みは頬の約3分の1ほどと非常に薄く、腫れ・内出血・むくみなどのダウンタイム症状が出やすい部位です。
内出血であれば、ファンデーションやコンシーラーである程度カバーできますが、目元全体が腫れることもあります。
その場合は、だてメガネやサングラスなどでカモフラージュするのもおすすめです。
また、涙袋へのヒアルロン酸注入で気をつけたいのが「チンダル現象」。これは、ヒアルロン酸が皮膚の浅い層に多く入ってしまったときに、青白く透けて見える現象です。
俗に「ヒアルロン酸が下に流れる」と表現されるようなトラブルも、ヒアルロン酸の過剰注入が原因で起こることがほとんどです。
自然で美しい仕上がりのためには、注入量のコントロールが非常に重要です。涙袋へのヒアルロン酸注入は、両側で0.3ccまでを目安とするのが一般的です。
ほうれい線に沿ってミミズ腫れのような線状のふくらみ、しこり、不自然な凸凹が出ることがある
早めの受診、軽いマッサージ、ヒアルロン酸溶解剤
注入する製剤の品質や医師の技術によっては、ほうれい線に沿ってミミズ腫れのような線状のふくらみが出ることもあります。
こうした症状が見られた場合は、自己判断せずできるだけ早めに医師の診察を受けてください。
状態によっては軽いマッサージやヒアルロン酸溶解剤の使用などで改善することができます。
また、ほうれい線のみに直接ヒアルロン酸を注入するだけでは、かえってしこりや不自然な凹凸を生むことがあります。
これは、原因がほうれい線そのものではなく、中顔面(目の下や頬など)のボリュームロスやたるみにあることが多いためです。
そのため当院では、ほうれい線治療としてお顔全体のバランスを見ながら、必要な部位に適切な量のヒアルロン酸注入をする「TFT(トータルフェイシャルトリートメント)」を推奨しています。
これは患者さまお一人おひとりに合わせたカスタマイズ治療で、自然な仕上がりと持続性のある効果を目指します。
腫れ、赤み、内出血、製剤が流れるトラブル
注入量のコントロール
注入後に起こる腫れ・赤み・内出血などのダウンタイム症状が気になる場合でも、メイクやマスク、メガネなどで比較的カバーしやすいのが鼻の特徴です。
一方で注意が必要なのが俗に言う「ヒアルロン酸が流れる」といった現象です。
これは、ヒアルロン酸の過剰注入により輪郭が不自然に広がってしまう状態を指します。
特に鼻根部(鼻の付け根部分)では、入れすぎると横に太く広がってしまい、マッサージでも戻らなくなることがあります。
自然な仕上がりを保つには、全体で0.5cc程度、鼻根部は0.2cc程度までを目安とした注入が推奨されます。
腫れ、赤み、内出血、しこり、乾燥
マッサージ、処方の保湿剤を塗布
唇は皮膚が非常に薄くデリケートな部位のため、腫れ・赤み・内出血などのダウンタイム症状が出やすいのが特徴です。
さらに、一度に過剰な量を注入すると「しこり」になってしまうことがあります。
しこりができた場合、マッサージで改善することもありますが、これはヒアルロン酸が体に馴染む前(施術から約1週間以内)のほうが有効です。
気になる場合は、早めに医師へご相談ください。
また、ヒアルロン酸注入後の唇は乾燥しやすくなる傾向があります。
そのため、保湿ケアが非常に重要です。
ただし、施術直後は注入部位に針穴が残っているため、手持ちのリップクリームなどの使用は避け、クリニックで処方された専用の保湿剤をご使用いただくことをおすすめします。
痛み、違和感
長引く場合は受診
ヒアルロン酸注入により理想的なラインを作ることができますが、注入量が多い場合には、痛みや”顎がつっぱるような違和感”を覚えることがあります。
こうした症状は通常、時間の経過とともに徐々に軽減していくことがほとんどです。
ただし、施術から3日以上経過しても強い痛みや違和感が続く場合は、何らかの炎症や製剤の偏りなどの可能性もあるため、お早めに施術を受けたクリニックにご相談ください。
ヒアルロン酸注入後に痛み・腫れ・赤みといったダウンタイム症状が現れた場合、軽く冷やすことで症状が和らぐこともあります。
特に当日~翌日の軽度な腫れや違和感にはタオルで包んだ保冷剤などで短時間冷やす程度が適しています。
ただし、冷やしすぎには注意が必要です。
長時間の冷却を続けることで低温やけどのリスクがあるほか、万が一血管が詰まる「血管塞栓」といったトラブルが起きている場合には、血流を抑えてしまうことで状態を悪化させてしまうこともあります。
そのため、「冷やすこと」を積極的には推奨していません。
ご自身で判断せず、痛みや腫れが強い場合、または症状がなかなか軽減しない場合は、できるだけ早くクリニックにご連絡ください。
ヒアルロン酸注入は比較的ダウンタイムの短い治療法ですが、施術後の過ごし方によっては、腫れや内出血、むくみなどの症状が強く出てしまうこともあります。
ここでは、ヒアルロン酸注入後に注意すべきポイントをわかりやすく解説します。
施術直後は、針穴が開いて皮膚のバリア機能が一時的に低下している状態です。
赤みや腫れを悪化させず、感染を防ぐためにも注入部位にはできるだけ触れず、揉んだり強く押さえたりしないようにしましょう。
ヒアルロン酸が安定するまでには個人差がありますが、おおよそ2週間程度は物理的な刺激を避けることが大切です。
また、注入部位のマッサージや圧迫、一定方向に偏った姿勢での睡眠なども控えてください。
これらの行為はヒアルロン酸の定着に影響を与える可能性があります。
施術当日のメイクや日焼け止め、リップクリームの使用は、針穴から異物が入り感染のリスクとなるため避けてください。
特に、当日の夜は針穴が完全に閉じていない可能性があり、注意が必要です。
なお、唇にヒアルロン酸を注入された場合、唇が乾燥しやすくなり口唇ヘルペスが発症するリスクもあります。
当院では、こうしたリスクに配慮し、施術当日から使用可能な「プロペト軟膏」を処方しています。
施術当日は、内出血を防ぐために血行を促進するような行為を避けましょう。
長時間のサウナ、激しい運動、過度な飲酒は控えてください。
これらの行為は血流を増加させ、腫れや内出血のリスクを高める可能性があります。
短時間の入浴や洗顔は当日から可能です。施術後は、感染対策として注入部位を清潔に保ちましょう。
ヒアルロン酸注入の効果やダウンタイムの出方は、使用する製剤の品質や注入技術、注入部位によって大きく変わります。
そのため、経験豊富な医師が在籍する、信頼できるクリニックの施術が非常に重要です。
カウンセリング時には使用する製剤やリスクについての説明を受け、万が一ダウンタイム症状が強く出た場合の対処法やアフターケア体制についても確認しておくと安心です。
口コミや症例写真なども参考にしながら、慎重にクリニックを選びましょう。
フィラ―クリニックでは、ヒアルロン酸注入に特化した専門チームが在籍し、患者様一人ひとりに合わせた最適な治療をご提供しています。
使用する製剤の種類や注入部位、技術に至るまですべてにおいて高水準を追求しています。
また、内出血のリスクを最小限に抑えるマイクロカニューレの使用も可能であり、施術後の不安や疑問にも対応できるLINE相談窓口を設けています。
無料カウンセリングも随時実施していますので、ヒアルロン酸注入を検討されている方は、ぜひ一度ご相談ください。
丁寧にご説明し、安心して施術を受けていただけるようサポートいたします。