Contents
「ヒアルロン酸って、どのくらい持ちますか?」「せっかく注入するなら、少しでも長持ちさせたい…」
ヒアルロン酸注射を考えている患者様から、よくいただくご質問です。
実はヒアルロン酸注注射は、使用する製剤の種類や注入回数によって持続期間が大きく異なります。
そこで、今回はヒアルロン酸注入専門クリニックの立場から、製剤別の持続期間はもちろん、効果を長持ちさせるためにできることや注意点についても、丁寧にお伝えしていきます。
治療前にヒアルロン酸注射についての疑問を解消し、メンテナンスやご自身のスケジュールを立てる上でのお役に立てればと思います。
「ヒアルロン酸の持ち」の基準として患者様が思い浮かべるのは、効果の実感が続く期間やメンテナンスが不要な期間ではないでしょうか?
ヒアルロン酸の効果が実感できるのは約6~24ヶ月で、製剤の種類や注入方法、量、部位などにより差があります。
実際には「ヒアルロン酸の効果が実感できなくなる=完全に分解される」わけではありません。
製剤は徐々に分解されるため、ある程度分解されると注入直後と比べて違いが出てくる、と表現したほうが良いでしょう。
ヒアルロン酸の持ちは、製剤の種類や硬さによって変わります。
基本的には硬めの製剤ほど吸収が遅く、やわらかい製剤より長持ちします。
ただし、硬ければ良いというわけではありません。
涙袋には柔らかいタイプ、鼻や顎などの輪郭形成には硬いタイプなど、部位ごとに適した製剤があります。ここで代表的製剤を2つ紹介します。
アラガンのジュビダームビスタシリーズは、国内で唯一、厚生労働省から承認を受けている、品質や安全性が高いヒアルロン酸製剤です。
従来のヒアルロン酸製剤より持続期間が長く、お顔の組織になじみやすいため、不自然さがなく自然な仕上がりになるのが特徴です。
シリーズにはさまざまなタイプがあり、軽めのシワ改善からしっかりとした輪郭形成まで、用途に応じて使い分けることができます。
関連リンク:https://www.efiller.jp/hyaluronic/juvedermvista/
韓国製のヒアルロン酸製剤の特徴は、比較的安価でコストパフォーマンスが良い点です。
特にニューラミスシリーズは、韓国の厚労省にあたるKFDA(韓国食品薬品安全庁)の認可を受けています。
こちらも製剤の種類により、浅いシワから深いシワ、涙袋や輪郭形成まで使い分けができます。
関連リンク:https://www.efiller.jp/hyaluronic/newramis/
どんなにヒアルロン酸注射の持ちをよくしたいと思っても、ヒアルロン酸はいずれ分解されます。
では、術前に適切な製剤を選び、術後の過ごし方にも注意したうえで、ヒアルロン酸注射の効果を最大化するためには何ができるのか、ヒントをお伝えします。
ヒアルロン酸注射の効果を最大限引き出して持続させるには、定期的なメンテナンスが大事です。
ヒアルロン酸は体内で自然に吸収されてしまうため、一度では効果が薄れてしまいます。
適切なタイミングで継続して施術を受けることで、自然な仕上がりを維持しやすくなります。
ヒアルロン酸は注入する部位によって、吸収される早さが違います。
各部位に適した製剤を選ぶことで、ある程度の目安として持続期間が予測できます。
ただし、ヒアルロン酸の持ちは同じ部位であっても、製剤の種類や注入する層、注入量によって大きく変わります。
そのため、あくまで参考としての持続期間は以下の通りです。
ヒアルロン酸注射の効果を最大限に引き出すには、適量を調整して注入することが欠かせません。
ヒアルロン酸は注入量が少なすぎると効果が出にくく、多く入れることで長持ちする場合があります。
しかし過剰に注入すると不自然な仕上がりになったり、しこりができたりするリスクもあるため注意が必要です。
ヒアルロン酸の適量は使用する製剤の種類や患者様の体質によって異なります。
自然な仕上がりを保ちつつ効果を持続させるための最適な量の見極めには、経験豊富な医師の判断が欠かせません。
ヒアルロン酸の持ちは、代謝や体質によって個人差が出ることがあります。
たとえばヒアルロン酸を分解する酵素(ヒアルロニダーゼ)の働きや、全身の代謝が比較的ゆっくりな方は、効果が持続しやすい場合があります。
逆に代謝が早い人は、思っていたより早く効果が薄れたように感じる可能性があります。
ご自身の生活習慣や体質を踏まえつつ、医師と相談しながら施術スケジュールを立てることをおすすめします。
例えば、持続性に定評のあるジュビダームビスタシリーズとコストパフォーマンスのよいニューラミスシリーズ(韓国製)を比較してみましょう。
ヒアルロン酸の種類 | 施術部位 | 目的 | 効果の持続期間 |
ジュビダームビスタ ボリューマXC | 頬・こめかみ・額 | ボリュームアップ リフトアップ | 18~24ヶ月 |
ジュビダームビスタ ボリフトXC | 額・ほうれい線・眉間・目尻・目の下・ゴルゴライン・口元・マリオネットライン | 自然な仕上がりのしわ改善 | 12~18ヶ月 |
ジュビダームビスタ ボルベラXC | 目元・口元 | 口元のボリュームアップ 涙袋形成 | 12ヶ月 |
ジュビダームビスタ ボラックスXC | 顎・鼻 | 輪郭形成 フェイスライン改善 | 18ヶ月 |
ジュビダームビスタ ボライトXC | 顔全体の小じわ・首 | 保湿力向上 小じわ改善 | 保水性9ヶ月 小じわ4ヶ月 |
ジュビダームビスタ ウルトラXC | 浅いしわ | しわ改善 | 9~12ヶ月 |
ジュビダームビスタ ウルトラプラスXC | 深いしわ・輪郭 | しわ改善・輪郭形成 | 9~12ヶ月 |
ニューラミスライト | 涙袋・唇 | 自然なボリュームアップ | 6ヶ月 |
ニューラミス | 目元・頬・ほうれい線 | しわ改善・ボリュームアップ | 6ヶ月 |
ニューラミスディープ | 額・こめかみ・顎 | パーツ形成・ボリュームアップ | 6ヶ月 |
ヒアルロン酸の効果を最大限に引き出し、持続させるには、次のようなポイントがあります。
ヒアルロン酸を長持ちさせるためには、施術後の過ごし方も大切です。
日常でできる具体的なポイントをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
ヒアルロン酸の持続期間は生活習慣の影響を受ける可能性があります。
例えば以下のような健康的な生活を心がけましょう。
喫煙や睡眠不足は、血流低下を含め様々な悪影響がありヒアルロン酸の分解を早める可能性があります。そのため、健康的な生活は体に良いだけでなくヒアルロン酸の持続期間を長くする可能性があるので、ぜひ意識して頂ければと思います。
紫外線対策や保湿といったスキンケアを心がけることで、ヒアルロン酸の持続期間が長くなる可能性があります。
外出時には日焼け止めの使用や、日傘・帽子・サングラスでUV対策を徹底しましょう。
また、化粧水・乳液・クリームなどでしっかりと保湿することも大切です。
なお、施術直後は強く肌をこするスキンケアやピーリング施術を控えて、優しくケアしてあげましょう。
ヒアルロン酸がしっかり安定して定着するまでは、強い刺激を避けることが重要です。
術後1ヶ月経過しヒアルロン酸が定着していた場合でも、指圧やコルギのような強いマッサージはヒアルロン酸が移動する原因になります。
また、美顔器やRF(高周波)など肌の新陳代謝を促進する施術の場合、ヒアルロン酸の分解を早める可能性があります。
ただし、RFの熱やハイフ(高密度焦点式超音波)の超音波で注入したヒアルロン酸が減ることはなく、メリットも大きいため併用していただいても問題はありません。
まずはヒアルロン酸が安定するのを待ち、その後でゆっくりと美肌ケアを再開しましょう。
ヒアルロン酸注入後の施術に関して気になる場合は、事前に医師に相談するのがおすすめです。
注入したヒアルロン酸注射の効果を長持ちさせるには、適切な製剤を選び、注入部位を強い力で押さないことを心がけましょう。
ヒアルロン酸注射は、部位ごとに適した製剤を使うことで、比較的手軽にお悩みを解消できる治療です。
ただ、お顔の構造はとても複雑で、自然な仕上がりを目指すには解剖学的な知識や高度な技術、そして何より豊富な経験が大切になります。
当院は全国でも数少ない、ヒアルロン酸注入専門クリニックです。
患者様おひとりおひとりの骨格やお顔の特徴、理想とするイメージに合わせた最適なプランをご提案いたします。どのようなお悩みでも、お気軽にご相談ください。